elder 年上の・年長者

elder / éldɚ

年上の、年長の、(同名または同姓の家族・兄弟などで)年上の方の、先輩の、年長者、年寄り、先輩、(部族や教会の)長老

※似たような語に old や older があるが、elder には以下の様な特徴がある。こうして書くと少々ややこしいが、語の持つニュアンスが得られたならばあまり深く考える必要は無い。

1.名詞を修飾する限定用法には用いるが、主語や目的語の性質を述べる叙述用法には用いない
2. 比較構文を作らない (○→ older than ~、x→ elder than ~)
3.もっぱら人に用いて、物に対して用いない

What an elder sees sitting; the young can’t see standing.
年寄りが座りながら見ているものは、若者が立ち上がっても見ることはできない。

※フランスの小説家 ギュスターヴ・フローベールの言葉

in elder times 昔は
elder brother [sister] 兄[姉](英)
※米では older brother [sister]と言う場合が多い。
elder title 優先権
elder of the tribe, tribal elder 部族の長老
Seneca the Elder 大セネカ
※古代ローマの哲学者として有名なルキウス・アンナエウス・セネカ(小セネカ、Seneca minor)の父親

語源 古英語 eldra (eald=old の比較級)
※older は古英語の eldra が母音変異して生まれた語であり、elder は元の母音が生き残ったまま変化した語である。私見を言うとそれ故に elder には古風な響きがあり、年長者に対する敬意の様なニュアンスがあるのではないかと思う。

mature 成熟した

mature / mətjúɚ, mətjúə

(人・動物などが)成熟した・十分に成長した、(人が)円熟した・熟年の・分別のある、(果実、ワイン、チーズなどが)熟成した、(計画などが)熟慮した・慎重な、(手形などが)満期の、(産業、技術、市場などが)発達しきった、成熟[熟成]させる、成熟[熟成]する、(人が)大人になる、(手形が)満期になる

Immature love says: ‘I love you because I need you.’
Mature love says: ‘I need you because I love you.’
未熟な愛は「あなたが必要だからあなたを愛している」と言い、
成熟した愛は「あなたを愛しているからあなたが必要だ」と言う。

※ドイツ生まれのアメリカ人社会哲学者、精神分析家 エーリヒ・フロムの言葉

mature for one’s age (~の)年齢の割りに落ち着いた
mature into an adult 大人になる
look mature しっかりしている様に[大人っぽく]見える
mature age 熟年、分別盛りの年頃
mature cattle 成牛
mature [ripe] cheese 熟成したチーズ
mature consideration 熟慮
mature student (25歳以上の)成人学生
※英国では21歳以上、アイルランドでは23歳以上
Great talents mature late. 大器晩成。
老子道徳経 第四十一章が出典のことわざ。

語源 ラテン語 熟した、時を得た maturus

adult 大人・大人の

adult / ədʌ́lt, ǽdʌlt

大人、成人、(動植物の)成体、大人の、成人の、成人した、成熟した、成人向けの、(婉曲的に)ポルノの

A child becomes an adult when he realizes that he has a right not only to be right but also to be wrong.
自分が正しい事だけでなく、間違った事をする権利も持っているという事に気づいた時に、子供は大人になる。

※ハンガリーの精神医学者 トマス・サズの言葉

adult cattle 成牛
adult children アダルトチルドレン ※機能不全家庭で育ったことにより、成人してもなお内心的なトラウマを持っている人々を指す。いわゆる「子供っぽい大人」というのは誤用。
Adult Children of Alcoholics アルコール依存症の親の元で育てられて成人した子供達

語源 ラテン語 大人になる adolescere (ad- + -olescere「”alescere 成長する” から」)
※前回の adolescence と同語源である。

adolescence 青年期

adolescence / æ̀dəlésns

青年期(子供から大人への過渡期、法律上は成人に達すると終わる)、青春、思春期

※期間としては puberty とほぼ一緒だが、puberty が第二次性徴の結果として生じる医学的な意味での思春期であるのに対し、adolescence は社会的な意味での青年期(子供から大人への過渡期)という意味である。

You don’t have to suffer to be a poet; adolescence is enough suffering for anyone.
詩人となって苦悩する必要などない、青春は誰にとっても十分に苦しいものなのだから。

※アメリカの詩人、翻訳家、語源学者 ジョン・チャーディの言葉

in [during] adolescence 青年期に
at the onset of adolescence 青年期の始まりに

語源 ラテン語 大人になる adolescere (ad- + -olescere“alescere 成長する” から」)

puberty 思春期

puberty / pjúːbɚti

思春期、年頃、(人の)第二次性徴期

Puberty was very vague. I literally locked myself in a room and played guitar.
僕の思春期はとてもうつろなものだった。文字通り部屋に閉じこもってギターを弾いてばかりいたよ。

※アメリカの映画俳優 ジョニー・デップの言葉

at puberty 思春期に
hit [enter] puberty 思春期に入る
reach (the age of) puberty 思春期(の年齢)に達する

語源 ラテン語 成人、大人の、男らしい pubes
※この語は現在の英語では “陰部、陰毛” という意味で使われる。

youth 若さ・若者

youth / júːθs

若さ、若いこと、青春時代、初期、草創期、若者、青年、若い人

To become young again would seem to me an appalling prospect. Youth is a kind of delirium, which can be cured, if it is ever cured at all, by years of painful treatment.
若返るだなんて考えただけでもぞっとする。若さとは一種の譫妄状態の様なもので、それは治療できるものだが、いずれ治るものだとしても、治療には数年に及ぶ苦痛を要する。

※アメリカのエッセイスト、批評家 ローガン・ピアソール・スミスの言葉
譫妄(せんもう):意識混濁に加えて幻覚や錯覚が見られるような状態。

in [during] one’s youth 青春時代に、若い頃に
in the youth of civilization 文明の初期段階において
from [since] one’s youth 若い頃から
keep one’s youth 若さを保つ
youth hostel ユースホステル
promising youth 前途有望な若者
Youth’s a stuff will not endure. 少年老い易し。※ことわざ(シェイクスピア)
Youth and age will never agree. 若者と年寄りは気が合わない。※ことわざ

語源 古英語 若さ geoguth

girl 女の子・少女

girl / gɚ́ːl

女の子、少女、(大人に対して未成年の)娘、未婚の女性(中には失礼に感じる人もいるので注意)、娘、(女の)恋人、(the girls で)女仲間・女連中、お手伝い・女子従業員(場合によっては失礼になるので注意)

Put your hand on a hot stove for a minute, and it seems like an hour. Sit with a pretty girl for an hour, and it seems like a minute. THAT’S relativity.
熱したコンロに一分手を置けば、まるで一時間にも感じられる。可愛い女の子と一緒に一時間座っていたならば、一分ほどにしか感じられない。それが相対性というものです。

※ドイツ生まれのユダヤ人物理学者、ノーベル物理学賞受賞者、現代物理学の父 アルベルト・アインシュタインの言葉

girl child 女の子、少女
girl comics 少女漫画
girl friend, girlfriend 女の恋人
girl in [with] a dress ドレスを着た女の子
girl with [in] pigtails お下げ髪の少女
all girl school 女子校

語源 中英語 (男女関係なく)若者 gurle, girle

boy 男の子・少年

boy / bɔ́i

男の子、少年、(大人に対して)未成年・若者、息子、男子生徒[学生]、(男の)恋人、(the boys で)男仲間・男連中、若い給仕・ボーイ(少し失礼なので “waiter / ウェイター” などを用いた方が良い)、(呼びかけに用いて)君・きみ(これも場合により侮辱的な印象を与えるので使用には注意が必要)、(間投詞として用いて驚きや喜び、時には失望を表し)へえ!・おや!・わあ!

Of all the animals, the boy is the most unmanageable.
あらゆる動物の中で、男の子が最も扱いづらい。

※古代ギリシャの哲学者 プラトンの言葉

boy child 男の子、少年
boy friend, boyfriend 男の恋人
boy scout ボーイスカウト、(時に軽蔑を込めて)生真面目な人
boy student 男子学生
all boy school 男子校
lover boy 色男(俗)
Oh boy. おやまあ。/ やれやれ。

語源 中英語 使用人、庶民、ならず者、少年 boie

child 子供

child / ʧáild
children (複) / ʧíldrən

(大人に対して)子供・児童、(親に対して)子、子供っぽい人、(特定の人、場所、時代、環境の影響によって生まれた)人・子孫・弟子、(頭脳や空想の)産物

Children begin by loving their parents; as they grow older they judge them; sometimes, they forgive them.
子供は親を愛する事から始めて、成長するにつれて親を評価するようになり、そして時には親を許すようになる。

※アイルランド出身の詩人、作家、劇作家 オスカー・ワイルドの言葉

as a child 子供の頃
with child 妊娠中で[の]
bring up a child 子供を育てる
child abuse 児童虐待
child’s play 簡単な事、朝飯前の事
a child of God 神の子
a child of imagination 想像の産物
a child of nature 自然児
a biological child 実の子供
a newborn child 新生児
an only child 一人っ子
the eldest [youngest] child 長[末]子
Spare the rod and spoil the child. 鞭を惜しめば子を駄目にする。 ※ことわざ
The child is father to the man. 三つ子の魂百まで。 ※ことわざ

語源 古英語 子供 cild

preschool 就学前の

preschool / priskúːl, príːskùːl

就学前の、学齢前の、幼稚園・保育園(米)

preschooler は “未就学児” となる。

Over 90 percent of children in Japan attend either preschool or a day nursery before they begin formal schooling.
日本の90%以上の子供は、小学校入学前に幼稚園またはなんらかの保育施設に入る。

※幼稚園は kindergarten、保育園は nursery school、託児所は day-care center と訳される事が多いが、就学前教育及び保育の制度と実態は国や地方によって様々なので厳密に区別する事は難しい。おおまかに言って就学前教育にも重点を置いた施設を米国では kindergarten、英国では nursery school と呼び、主に子供を預かるだけの施設を day nursery または day-care center と呼ぶ。

preschool education 就学前教育、幼児教育